2013年 10月 05日
R国 ルーリバール 498年 前半(2)
2日
まだ決心のつかないルーリバール。
(遊びに誘うだけなのに…こんなに難しかったっけ…!?くそー!決心つかねー!)
でも…父さんに結婚式見てもらいたいんだ…
出来れば孫も…
まだ付き合ってもいないのに気が早いことを考える新成人。がんばれ、新成人!まけるな!新成人!!
3日
自分も短命だということを知っているルーリバール。
夜中にたまご焼きを食べまくる。
(なんだろ…成長期なのかな。おなかすく…もぐもぐ)
ドリーヌを通りで見かけても、声をかけられず、彼女を避けるようにして歩いていることを考える。わかっている。そんなことしてちゃ、前に進めないし、後ろにも下がれない。
けれど胸中にはまだ父親と一緒に過ごしたい、けれど結婚式も見て欲しい…という葛藤が渦巻いている…。
(結婚をせずに家にいて両親を支えるのと、結婚して孫の顔を見せてあげるの、どっちがシアワセなんだろう…)
たぶん、正しい答えなんてないし、考えてもわからない。
親は子供が幸せそうにしてるのが、一番自分も幸せなんだ、って何かの本に書いてあったっけ…
悶々と考えて立ち止まっているだけってことだけは、わかるんだ…
でも、もう少し、迷わせて…
眠りにおちる。
彼は知らない。彼女もまた、思い悩んでいることを。
4日
ついに運命の日がやってきた。
朝、いつものように家を出ると、両手を固く握り締めたドリーヌ本人が玄関口で待っていた。
例によってどぎまぎするルーリバール。
「ドリ…!?おはっ…おは…っ」
「明日…!明日、遊びに行かない!?」
彼女も緊張していたようだ。
全身がふるえている。
「!う、うん…」
やっとのことで絞り出した消え入りそうな声でそう答える。
だめだまぶしい。顔が見れない…
赤面した顔を隠すようにうつむくルーリバール。
「ほ、ほんと?!ありがとう!このごろ避けられてるんじゃないかって思ってたの…!」
ごめん。避けていたことは事実…でも俺なりの理由があって…
心の中でそう答えたけど、本人に聴こえてるわけもなく。
「じゃあ明日、大通り南で待ってるね…!」
意気揚々と帰っていくドリーヌの美しい後ろ姿を、ただ呆然と見送り、呆然と立ち尽くすルーリバールであった。。
うそ…!俺のこと誘った!?
ドリーヌが!?俺のこと…!!!!!
(*ぐずぐずしていたらドリーヌから誘ってくれましたwごめんドリーヌ…意気地なしで)
またフラフラと歩きながらバハウルグへ仕事をしに行く。
母の背中に声をかける。
こういうことは、自分から言ってしまったほうがいい。気が楽。
あとから根掘り葉掘り聞かれるよりは…
母さん、明日、ドリーヌと出かける。
母は振り返り満面の笑みでこう言っただけだった。
「そう!しっかりね」
夜は父にも告げた。
父は少し、びっくりしたようだった。
無理もない、父さんとドリーヌは、すごく年の離れたイトコ同士なのだから。
それでも笑顔でこう言ってくれた。
「そうか…!いい娘さんに育ったよな、彼女は」
一緒に出かけるって言っただけなのにどうして、その意味がわかるよって顔されるんだろう。。
少し恥ずかしくもあり、心強くも感じた夜だった。
まだ決心のつかないルーリバール。
(遊びに誘うだけなのに…こんなに難しかったっけ…!?くそー!決心つかねー!)
でも…父さんに結婚式見てもらいたいんだ…
出来れば孫も…
まだ付き合ってもいないのに気が早いことを考える新成人。がんばれ、新成人!まけるな!新成人!!
3日
自分も短命だということを知っているルーリバール。
夜中にたまご焼きを食べまくる。
(なんだろ…成長期なのかな。おなかすく…もぐもぐ)
ドリーヌを通りで見かけても、声をかけられず、彼女を避けるようにして歩いていることを考える。わかっている。そんなことしてちゃ、前に進めないし、後ろにも下がれない。
けれど胸中にはまだ父親と一緒に過ごしたい、けれど結婚式も見て欲しい…という葛藤が渦巻いている…。
(結婚をせずに家にいて両親を支えるのと、結婚して孫の顔を見せてあげるの、どっちがシアワセなんだろう…)
たぶん、正しい答えなんてないし、考えてもわからない。
親は子供が幸せそうにしてるのが、一番自分も幸せなんだ、って何かの本に書いてあったっけ…
悶々と考えて立ち止まっているだけってことだけは、わかるんだ…
でも、もう少し、迷わせて…
眠りにおちる。
彼は知らない。彼女もまた、思い悩んでいることを。
4日
ついに運命の日がやってきた。
朝、いつものように家を出ると、両手を固く握り締めたドリーヌ本人が玄関口で待っていた。
例によってどぎまぎするルーリバール。
「ドリ…!?おはっ…おは…っ」
「明日…!明日、遊びに行かない!?」
彼女も緊張していたようだ。
全身がふるえている。
「!う、うん…」
やっとのことで絞り出した消え入りそうな声でそう答える。
だめだまぶしい。顔が見れない…
赤面した顔を隠すようにうつむくルーリバール。
「ほ、ほんと?!ありがとう!このごろ避けられてるんじゃないかって思ってたの…!」
ごめん。避けていたことは事実…でも俺なりの理由があって…
心の中でそう答えたけど、本人に聴こえてるわけもなく。
「じゃあ明日、大通り南で待ってるね…!」
意気揚々と帰っていくドリーヌの美しい後ろ姿を、ただ呆然と見送り、呆然と立ち尽くすルーリバールであった。。
うそ…!俺のこと誘った!?
ドリーヌが!?俺のこと…!!!!!
(*ぐずぐずしていたらドリーヌから誘ってくれましたwごめんドリーヌ…意気地なしで)
またフラフラと歩きながらバハウルグへ仕事をしに行く。
母の背中に声をかける。
こういうことは、自分から言ってしまったほうがいい。気が楽。
あとから根掘り葉掘り聞かれるよりは…
母さん、明日、ドリーヌと出かける。
母は振り返り満面の笑みでこう言っただけだった。
「そう!しっかりね」
夜は父にも告げた。
父は少し、びっくりしたようだった。
無理もない、父さんとドリーヌは、すごく年の離れたイトコ同士なのだから。
それでも笑顔でこう言ってくれた。
「そうか…!いい娘さんに育ったよな、彼女は」
一緒に出かけるって言っただけなのにどうして、その意味がわかるよって顔されるんだろう。。
少し恥ずかしくもあり、心強くも感じた夜だった。
by bokka-0831
| 2013-10-05 18:38
| ┣2代目ルーリバール