この年、ぼくを含めて5人の男の子たちが成人した。
男ばっかりの成人式。。神殿の中がいっきにむさくるしくなる。。

式が終わってから、僕らの代表で知識のメダルをもらったキング君に話しかける。

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「イムイム~♪ヤマモトくん」

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「イムイム~♪マッケンジーくん」

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「この挨拶、ぼくらはもう気軽に言えないね」

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「そうだね。けっこう気に入ってたんだけどな」

ふたりしてそんな話をしていたけれど、成人したてで一番に気になるのは、やっぱり恋愛のことだと思う。
キング君と別れてすぐに、ぼくは掲示板を覗きに行った。

-今一番魅力が高いのは~…
あー!ジェニファーさんが魅力女王3位につけてる…!!-

焦りをかくせない。
ジェニファーさんはぼくがずっと、憧れていたひとだったから。

彼女は僕よりふたつほど年が上で、すでに成人して数年が経っているというのに、まだ誰とも付き合ってはいない様子だった。
彼女の双子の妹であるコッペリアさんのほうが、恋愛経験が豊富だって話だ…

でも
-今年はどうか、わからないな…-

とりあえず、ジェニファーさんのうちへ行ってみた。
そしたら家から出てくるところだったので、声をかけた。

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「え?ビルくん?ルーリバールさんとこの?今日成人式だったのね!おめでとう」

驚きつつも、笑顔で答えてくれた。
なにをしているところなのか聞いてみると、おばあちゃんのお店に行くところらしい。
僕も行ってみることにした。

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「サリーさん、すごいわね。議長の役職もこなして、そのうえお店まで持ってるんだもん。憧れちゃうな」

身内のことをそんなふうに言われると、照れくさくて嬉しかった。

ジェニファーさんはお客の列に並んだので、僕はおばあちゃんに直接声をかけることに。

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「いらっしゃ…あら?ビル!」

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「おばあちゃん、売り上げはどう?」

さっき神殿で会ってるんだから、成人の挨拶はいいよね。
え?僕は何も買わないよ~?w
なんて軽口をたたきながら、お店の様子をたずねる。
12600プゥとまずまずの売り上げ。
おばあちゃん、ますます元気だなぁって、感心しながらお店を後にした。


年が明けてから数日は、なにやらバタバタと過ぎていく。
僕がジェニファーさんを遊びに誘ったのは、3日の夕方だった。

誘いの返事はなんとOKだった…!!
ジェニファーさんは、媚びるでも、照れるでもなく、
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「それじゃあビルくん、また明日ね」

と言って、長い髪を揺らして颯爽と歩いて行ってしまった。

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-い、いいんだ…明日、明日ちゃんと、告白するんだ…-


どきどきしながら家に帰って、僕が一番先に報告したのは、母だった。
この美しい母には、ちゃんと知っていてほしかった。

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「ビルが立派に成人して、自分から女の子をデートに誘えるようになって、お母さん嬉しいわぁ」

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「そ、そんな大したことじゃないでしょ…///」

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「まぁ!そんなことないわよ!わたしたちのときは、ルーは成人しても全然誘いに来てくれなくて、とうとうわたしのほうが痺れをきらして、わたしから遊びましょ!って誘いに行ったんだから!」

「えっ?そうだったの??」
「そうそう!そうよー!それからねー…」
なんて、母さんの思い出話を聞いて盛り上がっていたら、小さい妹と弟が帰ってきた。

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「お兄ちゃん、成人してどう?何か変わったことあった?」

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「明日、ジェニファーさんとデートするんだ」

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「でぇとぉ!?ぼくもするー!」

ドミニクのこの発言に、僕は母さんと目で笑いあった。

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「じゃあ、ドミはお母さんとデートしようね~」

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「ただいま~。なんだか賑やかだねぇ。外まで楽しそうな声が聞こえてきたよ」

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「じゃあ、わたしはパパとデートするぅー!!!」

リリーが嬉しそうに父さんに飛びつく。そのあとからドミニクも、負けじと父に駈け寄って行った。
母がおかえりなさい、と優しく言い、笑顔で父を迎え入れた。
父は両腕で、リリーとドミニクを抱き上げて、嬉しそうに笑っている。

なんでもない光景のはずなのに、なぜだか鼻の奥がツンとした。


【裏】
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# by bokka-0831 | 2015-02-10 21:41 | ┣3代目ビル☆